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肩が痛い・腕が上がらない

肩の痛みは、単なる疲れや筋肉痛だと思って放置されがちですが、実際には関節の中で重要な組織が傷ついているケースも少なくありません。当院では初期の保存治療から、リハビリまで行っています。

肩が痛い・腕が上がらない原因

肩は人間の中で最も動く範囲が広い関節であり、それゆえに構造が非常に複雑で、さまざまな要因で痛みが引き起こされます。三鷹駅近くの当院を訪れる患者さんを拝見していると、原因は一つではなく、いくつかの要因が重なっていることも珍しくありません。主な原因を整理して解説します。

加齢による組織の変化

年齢を重ねるにつれて、肩を支える「腱板(けんばん)」と呼ばれる筋肉の筋や、関節を包む膜が少しずつ硬くなったり、弱くなったりします。これにより、以前は何ともなかった動作で炎症が起きやすくなります。これを放置すると、肩の動きが制限され、腕が上がらなくなる大きな要因となります。

肩の使いすぎ(オーバーユース)

仕事や家事、あるいはスポーツなどで同じ動作を繰り返すことは、肩に持続的な負担をかけます。特に腕を肩より高く上げる動作の繰り返しは、関節内の組織がこすれ合い、炎症を引き起こすリスク因子(痛みを引き起こす要因)となります。若年層のスポーツ選手から、重い荷物を扱うお仕事の方まで幅広く見られる原因です。

姿勢や生活習慣の影響

長時間のデスクワークやスマートフォンの操作による「猫背」や「巻き肩」は、肩甲骨の動きを悪くします。肩甲骨が正しく動かないと、腕を上げる際に関節に無理な力がかかり、痛みを誘発します。当院では、このような姿勢の問題に対しても、リハビリテーションを通じてアプローチを行っています。

肩が痛い・腕が上がらないことによって引き起こされる病気

「肩が痛い」という症状の裏には、具体的な病気が隠れていることがあります。適切な治療を行うためには、まずどの病気に該当するかを正確に見極めることが重要です。代表的な疾患には以下のようなものがあります。

肩関節周囲炎(いわゆる四十肩・五十肩)

40代から50代以降に多く見られる病気で、関節を包む「関節包」という袋に炎症が起き、癒着(くっついてしまうこと)することで肩が動かなくなります。

  • 腕を後ろに回すと痛む
  • 夜寝ている時に、肩の痛みで目が覚める
  • 髪を洗う動作や着替えが困難になる

症状が進行すると、関節が凍りついたように動かなくなるため「フローズンショルダー」とも呼ばれます。

腱板断裂(けんばんだんれつ)

肩を支える4つの筋(腱板)が切れてしまう状態です。転倒して手をついた衝撃で起きることもあれば、加齢によって自然に切れてしまうこともあります。

  • 腕を上げる時に力が入らない
  • 腕を降ろす時にガクンと力が抜ける
  • 肩を動かすとジョリジョリという音がする

五十肩と間違われやすいですが、放置すると断裂が広がり、予後(その後の経過)が悪くなる可能性があるため注意が必要です。

石灰沈着性腱板炎(せっかいちんちゃくせいけんばんえん)

肩の腱の中に石灰(カルシウムの沈着物)がたまることで、急激に激しい痛みが生じる病気です。

  • 突然、夜間に激痛が走り、腕を全く動かせなくなる
  • 痛みで一晩中眠れないほどである
  • 痛む場所が熱を持って腫れている

これはレントゲン検査で石灰を確認することで診断が可能です。激痛を伴いますが、適切な処置で早期の改善が期待できます。

変形性肩関節症

長年の使用により関節の軟骨がすり減り、骨同士がぶつかり合うようになる状態です。

  • 動かすたびに強い痛みと引っかかりを感じる
  • 重いものを持つのが困難になる
  • 関節の変形により、肩の形が左右で違って見える

進行した場合には、人工関節置換術などの手術加療が選択肢に入ることもあります。

肩が痛い・腕が上がらない症状の処置や治療法

当院では、患者さんのライフスタイルや症状の程度に合わせて、さまざまな治療の選択肢をご用意しています。私たちは、初期の保存療法から、必要に応じた手術まで縦断的に対応できる体制を整えています。

リハビリテーションと物理療法

まずは、硬くなった関節や筋肉をほぐし、正しい動きを取り戻すためのリハビリテーションを行います。当院には理学療法士が在籍しており、医師の指示のもとで専門的な運動療法を実施します。また、電気治療や温熱療法などの物理療法を組み合わせることで、痛みの緩和を促進します。

お薬や注射による治療

炎症が強い時期には、消炎鎮痛剤の内服や、関節内への注射(ヒアルロン酸やステロイド剤など)を行い、早期に痛みを取り除きます。当院では、エコー(超音波)を使用して痛みの原因部位を正確に特定し、ピンポイントで注射を行うことで、効果を最大限に引き出す工夫をしています。

高度な保存加療(プロロセラピー・再生医療)

従来の治療ではなかなか改善しない筋腱付着部炎などに対して、当院ではプロロセラピーや自費診療になりますが再生医療注射も導入しています。これらは、組織の修復を促す治療法であり、慢性的な痛みに悩む患者さんの新しい選択肢となっています。 ※再生医療に関する費用や詳細については、診察時に個別にご説明いたします。

手術加療(桜町病院との連携)

保存治療で改善が見込めない重度の腱板断裂や骨折、変形性関節症に対しては、手術加療を検討します。

セラピストによる施術(自費診療)

当院には柔道整復師や鍼灸師といった資格を持つセラピストも在籍しています。医師の管理のもとで、保険診療の枠を超えたきめ細やかな施術を提供しています。

  • 慢性的な肩こりからくる重だるさの解消
  • 全身のバランスを整えるコンディショニング
  • 再発予防のための定期的なボディメンテナンス

これらは予約優先の自費診療となりますが、より質の高い生活を目指す方に活用されています。

肩の痛みについてのよくある質問

Q1. 五十肩は放っておけば自然に治ると聞きましたが、受診は必要ですか?

A1. 確かに時間はかかりますが、痛みが引くことはあります。しかし、放置すると関節が固まったままになり、腕が十分に上がらなくなる「拘縮(こうしゅく)」という状態が残るリスクがあります。また、五十肩だと思っていたら実際には「腱板断裂」だったというケースも多いため、一度専門的な検査を受けることをお勧めします。

Q2. 肩が痛い時は温めるのと冷やすの、どちらが良いのでしょうか?

A2. 症状によります。石灰沈着などで急に激しく痛み、熱を持っている場合は冷やすのが有効です。一方で、慢性的に重だるい、あるいは動きが悪いという場合は、温めて血流を良くする方が痛みが和らぐことが多いです。判断に迷う場合は、無理をせず当院へご相談ください。

Q3. 手術が必要と言われたら、大きな病院に行かなければなりませんか?

A3. 当院では桜町病院と密接に連携しており、手術が必要な場合は院長が責任を持って執刀まで担当いたします。紹介状を書いて終わりではなく、術後のリハビリも当院で継続して行えるため、転院の不安なく一貫した治療を受けていただけます。

Q4. 検査にはどのくらいの時間がかかりますか?

A4. 初診時はレントゲン検査や診察を丁寧に行います。当院には16列CTがあり、必要に応じて即日検査を行うことも可能です。

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