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変形性股関節症

変形性股関節症は、股関節のクッションである軟骨が少しずつすり減ることで、関節の中に炎症が起きたり骨が変形したりする病気です。当院では、この疾患に対して初期の保存的な加療から、必要に応じた手術の相談まで、一貫したサポートを行っています。股関節は歩く、立つといった日常の基本動作を支える重要な部位であり、ここの不調は生活の質に直結します。私たちは、患者さんが抱える「足の付け根の違和感」や「階段の上り下りでの痛み」に対して、詳細な検査を行い、お一人おひとりの状態に合わせた最適な治療法を提案します。また、当院の院長は桜町病院と連携し、人工関節手術の執刀まで責任を持って担当する体制を整えています。痛みで外出を控えるようになる前に、まずは当院へご相談ください。

変形性股関節症の症状について

変形性股関節症の症状は、時間をかけてゆっくりと進行していくことが特徴です。初期の段階では、自分でも気づかない程度の小さな違和感から始まることが多いため、注意が必要です。

初期に現れるサイン

病気の始まりの時期には、朝起きて動き出すときや、椅子から立ち上がるときに、股関節の周辺に重だるさや鈍い痛みを感じることがあります。多くの場合、少し歩いているうちに痛みが落ち着いてくるため、「少し疲れているだけかな」と見過ごされてしまいがちです。しかし、これが股関節からの重要なサインである可能性があります。

進行期に見られる具体的な症状

病気が進んでくると、痛みを感じる場面が増え、持続時間も長くなります。具体的には、以下のような症状が現れるようになります。

  • 階段の上り下りで足の付け根が強く痛む
  • 長時間歩くと痛みが出て、休み休みでないと移動できない
  • 靴下を履く、足の爪を切る、正座をするといった動作が困難になる
  • あぐらをかく姿勢がとれなくなる

これらの症状は、軟骨がすり減ることで関節の動く範囲が狭くなる「可動域制限」が起きているために生じます。日常生活の何気ない動作に支障が出るようになると、筋力も低下しやすくなり、さらに症状が悪化するという悪循環に陥ることがあります。

末期になると現れる症状

さらに進行して末期の状態になると、安静にしていても痛みが出る「自発痛」が生じたり、夜寝ているときにも痛みで目が覚めたりするようになります。関節の変形が強くなると、左右の足の長さに差が出てくるため、体が揺れるような歩き方になることもあります。この段階では、痛みをかばうために腰や膝にも負担がかかり、二次的な痛みが他の部位に出てくることも少なくありません。

変形性股関節症の原因について

日本における変形性股関節症の原因は、欧米とは少し異なる傾向があります。何が原因で股関節が傷んでしまうのかを知ることは、適切な治療や予防への第一歩となります。

臼蓋形成不全(きゅうがいけいせいふぜん)

日本の変形性股関節症の患者さんの約8割から9割が、この「臼蓋形成不全」が原因であるといわれています。これは、股関節の受け皿となる骨(臼蓋)が生まれつき小さく、太ももの骨の頭(大腿骨頭)を十分にカバーできていない状態を指します。受け皿が小さいと、狭い範囲に大きな体重がかかってしまうため、軟骨が早く傷みやすくなります。特に女性に多い傾向があります。

加齢による変化

長年、股関節を使い続けることで、軟骨が少しずつ摩耗していきます。加齢に伴い骨の質が変化したり、周辺の筋力が衰えたりすることも、変形を進行させる原因となる要素(リスク因子)となります。特に、過去に激しいスポーツをしていた方や、重い荷物を持つ仕事を長く続けていた方は注意が必要です。

その他の原因

特定の原因がなくても発症する「一次性」のものと、何らかの病気やけががきっかけで起こる「二次性」のものがあります。二次性の原因としては、以下のようなものが挙げられます。

  • 乳児期の股関節脱臼の既往
  • 骨折や脱臼などの外傷
  • 大腿骨頭壊死症(だいたいこっとうえししょう)などの疾患
  • 関節リウマチによる関節の破壊

大腿骨頭壊死症とは、太ももの骨の頭の部分に血液が行き渡らなくなり、骨の組織が死んでしまう病気です。このような基礎疾患がある場合は、変形性股関節症への進行をより慎重に管理していく必要があります。

変形性股関節症の病気の種類について

変形性股関節症は、レントゲン検査での骨の変化や軟骨の厚みに基づいて、4つの段階に分類されます。自分の段階を知ることで、今後の見通し(予後)を立てやすくなります。

前変形性股関節症(ぜんへんけいせいこかんせつしょう)

股関節の形に異常(臼蓋形成不全など)は認められるものの、まだ軟骨のすり減りや痛みが見られない状態です。この段階では、将来的に変形が進まないように、日常生活での注意点を確認したり、筋力を維持したりすることが主な対策となります。

初期(しょき)

関節の隙間がわずかに狭くなり、軟骨のすり減りが始まっている状態です。レントゲンでは、骨が硬くなる「骨硬化」や、小さな骨のトゲである「骨棘(こつきょく)」が見え始めることもあります。立ち上がりや歩き始めの違和感が主な症状です。

進行期(しんこうき)

軟骨の摩耗が進み、関節の隙間が明らかに狭くなっている状態です。骨の中に空洞ができる「骨嚢胞(こつのうほう)」が見られることもあります。痛みが強くなり、日常生活での動作制限がはっきりと自覚される時期です。積極的な治療が必要になることが多い段階です。

末期(まっき)

軟骨がほとんど消失し、太ももの骨と受け皿の骨が直接ぶつかり合っている状態です。関節の形が大きく変わり、激しい痛みとともに歩行が困難になります。この段階では、痛みを完全に取り除くために手術療法が検討されることが一般的です。

変形性股関節症の治療法について

保存加療(切らない治療)

症状を和らげ、進行を遅らせるために、まずは以下の保存療法を行います。当院では三鷹駅周辺にお住まいの方や通勤されている方が通いやすいリハビリ環境を整えています。

  • 運動療法・・股関節を支える「中殿筋」などの筋力を強化し、関節への負担を減らします。
  • 生活指導・・体重管理や、杖の使用、洋式生活(ベッドや椅子の活用)への変更をアドバイスします。
  • 薬物療法・・消炎鎮痛剤や湿布を使用し、関節内の炎症や痛みをコントロールします。
  • 物理療法・・温熱療法や電気療法などを行い、筋肉の緊張をほぐし血流を改善します。

当院には理学療法士のほか、柔道整復師や鍼灸師も在籍しており、医師の管理のもとでセラピストによる施術を受けることも可能です。身体のバランスを整えることで、痛みの軽減を目指します。

手術加療(人工股関節置換術)

保存療法を続けても痛みが改善せず、日常生活に大きな支障がある場合は手術を検討します。当院の大きな特徴は、初期診療から手術、術後の管理まで一貫して行える点にあります。

人工股関節置換術(じんこうこかんせつちかんじゅつ)

傷んだ関節を人工のパーツに置き換える手術です。痛みの根本的な解消が期待でき、再び元気に歩けるようになる方が多くいらっしゃいます。当院の院長田野倉が、提携先の桜町病院にて責任を持って執刀いたします。術後のリハビリは、再び当院で継続して受けることができるため、顔なじみのスタッフとともに安心して回復を目指せます。

 

変形性股関節症についてのよくある質問

Q1. 股関節が痛いのは、必ず変形性股関節症なのでしょうか?

A1. いいえ、必ずしもそうとは限りません。股関節周囲の筋肉の痛みや、腰の病気(脊柱管狭窄症など)が原因で足の付け根に痛みが出ている場合もあります。当院では16列CTなどを用いて、痛みの原因が骨にあるのか、それとも神経や他の組織にあるのかを正確に見極めるよう努めています。勝手な自己判断で放置せず、まずは原因を特定することが大切です。

Q2. 手術をしたら、もう一生運動はできないのでしょうか?

A2. そんなことはありません。人工股関節置換術を受けた後も、ウォーキングやゴルフ、水泳などのスポーツを楽しんでいる方はたくさんいらっしゃいます。以前のような激しい接触を伴うスポーツは避ける必要がありますが、適度な運動はむしろ筋力を維持するために推奨されます。患者さんの目指すゴールに合わせて、リハビリ内容を調整いたします。

Q3. 治療を始めれば、すり減った軟骨は元に戻りますか?

A3. 残念ながら、一度完全にすり減ってしまった軟骨を元通りの状態に再生させることは、現在の医学でも容易ではありません。治療の目的は、痛みを抑えること、動きを良くすること、そしてこれ以上の変形を食い止めることにあります。再生医療などの最新の選択肢もありますが、まずは今ある軟骨を大切にし、関節を支える環境を整えることが重要です。

Q4. 三鷹駅の近くですが、手術が必要な場合もこのクリニックで大丈夫ですか?

A4. はい、大丈夫です。当院では初期の相談から手術まで責任を持って対応します。手術が必要と判断された場合、院長の田野倉が桜町病院にて執刀を行います。手術前後で担当医が変わることがないため、患者さんの状態を深く理解した上での一貫した治療が可能です。退院後のリハビリも三鷹の当院でしっかりと継続していただけます。

院長より

変形性股関節症の患者さんの多くが、「もう歳だから仕方ない」「手術は怖いから我慢するしかない」と、痛みを抱えたまま生活されています。しかし、股関節の痛みは適切なケアや治療を行うことで、大幅に軽減できる可能性があります。当院は、三鷹駅南口から徒歩3分というアクセスしやすい場所にあり、仕事帰りや買い物のついでに気軽に立ち寄っていただける環境を整えています。私たちは、この身近な立地で、充実したリハビリテーションを提供できることに強みを持っています。

当院では、いきなり手術を勧めるのではなく、リハビリや再生医療などの幅広い保存的選択肢の中から、患者さんの希望に最も近い道を探していきます。それでも手術が必要となった場合には、私自身が執刀医として最後まで責任を持って担当いたします。診察室でじっくりとお話を伺い、納得いただけるまで説明することを大切にしています。股関節の違和感は、体が発している「助けてほしい」というサインです。そのサインを見逃さず、私たちと一緒に解決していきませんか。どうぞお気軽にご来院ください。

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